性同一性障害とは?
性的対象が同性である同性愛とは異なる。
人は、意識するしないにかかわらず『自身がどのような人間か、社会の中でどのように振るまう存在かという自己の認識(自己同一性、アイデンティティー)』をもって生きており、そのうち特に『自身がどの性別に属するかという感覚、どのような男性や女性、 或いは性別的ありかたを持っているかについての自己の認識』を性同一性(性の同一性、性別のアイデンティティー)という。
多数の人々は、身体的性別と齟齬のない性同一性を有するが、自身の身体の性別を認識しながらも、自身の性同一性が一致しない人々もいる。
そのなかで著しい苦痛を感じる状態(障害、disorder)を医学的に性同一性障害と呼ぶ。
過去、性別は身体の形状や、性染色体によって決定される一意的なものと考えられてきた。
しかし、先天的に染色体、生殖腺、もしくは解剖学的に性の発達が非定型的である状態にある性分化疾患の症例を研究するうち、性分化疾患の場合、身体の性と性同一性はそれぞれ必ずしも一致しない場合があることがわかった。
性同一性障害は、何らかの原因で、生まれつき身体的性別と、性同一性に関わる脳の一部とが、それぞれ一致しない状態で出生したと考えられるようになった。
性同一性障害を抱える者は、身体の性別と性同一性の齟齬に違和感をもったり嫌悪感を覚えながら、生活上のあらゆる状況において身体上の性別に基づいて生活し、また周囲から扱われることを強いられるため、精神的に著しい苦痛を受けることも少なくない。
そうした著しい苦痛に対しては、精神医学的な立場からの治療・援助が必要になる場合もあるほか、自身の性同一性に沿った性別での生活や、身体への移行することがある。
この性別の移行は容易なものではなく、性別の社会的扱いで混乱に巻き込まれることも多く、法的・公的な扱いとの齟齬もあって、社会生活で不本意な扱いを強いられることもある。
日本では、こうした性同一性障害を抱える人々への治療の効果を高め、社会生活上のさまざまな問題を解消するために、2003年7月16日に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律を公布、翌年に施行した。この法律により、定められた要件を満たせば、戸籍上の性別を変更できるようになった。
日本国外では、多くのヨーロッパ諸国、アメリカやカナダのほとんどの州で、1970年代から1980年代から立法や判例によって性同一性障害者の法的な性別の訂正を認めている。
日本を含めこれらの国の法律は、性別適合手術を受けていることを要件の一つにしているが、新たに21世紀になってから立法したイギリスとスペインでは、性別適合手術を受けていることを要件とせずに法的な性別の訂正を認める法律を定めた。
その反面、性分化疾患の当事者支援に付帯する事業等を行う社団法人の代表が『性分化疾患の当事者が異性装者及び性同一性障害者と混同され、医療の場において必要な対応を受けづらい』等と指摘する例もあり、性同一性障害障害などとの異同など性分化疾患への幅広い理解を求める声も上がっている。
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